医療法人防治会 いずみの病院

  • 文字サイズ: 標準 拡大
  • 背景色:

診療科・部門

パーキンソン病外来

手のふるえ、筋肉のこわばり、動きのぎこちなさを感じたら、それはパーキンソン病の症状かも知れません。 お気軽に受診ください。

診療変更

  • 5/23(木)午後休診:清家 代診:なし

外来診察担当表

 
午前
午後 清家※1

※1 予約診療

医師紹介

院長
パーキンソン病外来担当医

清家 真人

(せいけ まさと)

資格

日本脳神経外科学会専門医/日本定位・機能神経外科学会機能的定位脳手術技術認知医/高知大学脳神経学臨床教授/京都府立医科大学脳神経外科臨床教授/身体障害者指定医/医学博士

機能的脳神経外科:振戦(ふるえ)や難治性疼痛を電気刺激による特殊技術で修復

パーキンソン病や本態性振戦、体が勝手に動くジストニア、斜頸などの不随意運動症や、脳・脊髄を原因とする鎮痛剤の効果が乏しい疼痛・腰痛、帯状疱疹後神経痛などの難治性疼痛に対し、脳や脊髄硬膜外に電極を留置し、微弱な電流を流して症状を改善する機能的脳神経外科を専門としています。機能的脳神経外科は、MRIなどの画像検査では捉えられない脳・脊髄というコンピューター上の障害を捉えて、その部分を電気的に修復するという領域です。こうした手術方法は特殊な技術を必要とするため、日本国内でも少数の限られた施設でのみ行われています。

パーキンソン病専門リハビリテーションコース

当院では入院中のパーキンソン病患者さんを対象とした集中リハビリテーションコースを設けています。 症状の軽い段階からのリハビリテーションは自宅生活を快適に送るために重要と考えています。

パーキンソン病の治療は、薬物療法や脳外科手術とともにリハビリテーションも大切な療法の一つです。 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・音楽療法士が、3週間(日曜・祝日も実施)、 症状に合わせたリハビリテーションを集中的に行います。 また、患者さまやご家族からは、 「リハビリ室でできることが家ではできない」「家ではリハビリ室のように動けない」といった声をよく聞きます。 必要に応じて入院時の自宅訪問を行うことで患者さまの症状のみならず、ご家庭の環境も考慮した訓練指導を行います。

パーキンソン病専門リハビリテーションコースの流れ

  • パーキンソン病専門外来受診

    ・脳神経外科外来 毎週木曜午後
    ・担当医:清家真人
    ・診察および入院予約をいたします

  • 入院

    ・必要に応じて入院時の訪問
    ・日曜祝日も休みなく、1日3時間ほどのリハビリを実施、2週間コースと3週間コースがあります
    ・理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、音楽療法士が個別に対応いたします

  • 退院日までに

    ・必要に応じて退院前の訪問

  • 退院

    ・退院後は外来でのリハビリ、もしくは訪問リハビリを継続して実施

具体的なリハビリの内容は

理学療法

起き上がりや立ち上がり時になめらかな胴の動きが行えなかったり、 立ったり歩いたりするときに前かがみの姿勢が強くなったりします。 体が固くなることを防ぎ、正しい姿勢を保持するために必要な筋力を鍛えます。
また、「足がすくんで動けない」、「転んでしまう」といったことが多くなります。 こうした症状は重心の移動を促したり、目印を手がかかりにすることが有効となります。 安全に歩けることを目指して工夫しながら歩行やバランス訓練を行います。

作業療法

日常生活を送るうえでの困りごととして、動作に時間がかかるという点があります。 これには動作の開始が困難であることや、複数の動作を同時に行うことが苦手であることが影響しています。 こうした症状に対しては視覚的な目印を用いて動作の開始を促したり 動作を小分けにして一つ一つイメージしながら行うといった方法が有効な場合があります。 苦手とされる動作が少しでも円滑に行えるヒントを患者さんと一緒に考えながら行います。

言語聴覚療法

楽しく声を出し、笑顔を作れるよう、歌やゲームを含めながら発声や発音の練習、口の運動などを行います。 声が出にくい、食べ物が飲み込みにくいといった症状に合わせて 呼吸や発声方法の指導、飲み込みやすい食物の提示、家庭でできる訓練の指導も行います。
また、パーキンソン病の発語訓練で高い効果が認められているLSVT訓練の資格を取得した言語聴覚士が2名おります。

音楽の力

体を動かす時のリズムの乱れが、スムースな動きの障害となっています。 リズム・メロディ・歌を使って楽しみながら腕・足・顔などの動作を促します。 そうすることで、意識を動きに向けながら、音に合わせて目標とする動きに近づけていきます。 また、余暇活動として音楽を聴いたり演奏したりすることでストレスの発散や情緒の安定が図れ、 認知面や精神面の改善につながります。

訪問指導

日常生活での工夫や環境の整備を図ることは、持っている力をむだなく発揮するために重要なことです。 必要に応じて、入院時や退院前に療法士が訪問を行い、 自宅での動きや生活環境を考慮したうえで、動作や自助具の工夫、また家屋改造などの助言を行います。