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神経内科

神経内科で診る病気

脳神経系をコンピュータにたとえればソフトウェアの修理をするのが精神科や心療内科、 ハードウェアの修理をするのが神経内科、ということになります。 精神科や心療内科は心の病気を扱う科であり、パニック障害や統合失調症、うつ病などを主体的に診ていく科です。 神経内科が臓器としての脳の病気を対象にしているのとは異なります。

神経内科は、大脳、脳幹、小脳、脊髄、末梢神経、神経に器質的障害 たとえば炎症、脱髄、変性などの変化が起こって神経症状を出してきた疾患を扱います。 頭のてっぺんから手足の先まで張り巡らされたネットワーク内のどこにどんな異常が起こったかを診断し、 治療するのが神経内科の役割です。

脳神経外科や整形外科と協力しながら治療を進めることもあります。

神経の病気 その症状

一般的な症状としては、意識障害、認知症、記憶障害、失語(言葉が出ない、相手の言うことが理解できない)、 頭痛、四肢のしびれ、感覚障害、力が入らない、片麻痺、顔面筋麻痺やけいれん、振るえ、 手足が勝手に動く(不随意運動)、動作が鈍くなった、バランスが悪く転びやすい、まっすぐに歩けない、 第一歩が出ない、痙攣発作を起こす、視野がぼやける、半側が見えにくいなどの症状が主体となります。

●神経内科の主な病気

(1)神経変性疾患

パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄小脳変性症など
(2)免疫性神経疾患

多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、筋炎など
(3)感染性疾患

脳炎、髄膜炎など
(4)血管障害

脳梗塞、脳出血など
(5)その他

筋ジストロフィー、てんかん、ミトコンドリア脳筋症、頭痛など

神経内科学の最先端

私が医者となった20年前、神経内科は『診断すれど治療せず』と、かなり揶揄・非難される科で、 志望する内科医も少なかったのですが、この20年、 パーキンソン病の薬物治療や外科的手術治療の進歩、筋萎縮性側索硬化症(ALS)や 脊髄小脳変性症にも内服薬が出来たこと、多発性硬化症のインターフェロン治療、 重症筋無力症の胸腺摘出術、免疫抑制剤の使用などで生命予後が非常によくなっています。

また最近のトピックスとしては以下のようなことが挙げられます。

・2007年5月よりパーキンソン病の遺伝子治療が自治医科大学で始まりました
・神経変性疾患の遺伝子異常が多く見つかり分子生物学的観点からの治療応用の可能性が出てきました
・2006年10月より脳卒中急性期に血栓溶解薬『t-PA製剤』が使用できるようになりました


(神経内科 吉村公比古)

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