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専門外来

下肢静脈瘤外来・足の血流外来

むくみ

足の静脈が浮き出たりむくむなど、静脈瘤の症状でお悩みではありませんか。
歩行時の足の痛みやだるさは、動脈瘤硬化で血流が低下している場合があります。お気軽にご相談ください。

下肢静脈瘤の症状

下肢静脈瘤は非常に身近な足の血管の病気で、日常生活に影響を与えるさまざまな症状が現れます。足の表在静脈の逆流防止弁が壊れ、血液の逆流が生じるようになります。そうなると足の血液が停滞し、足に血液がたまることになり(うっ滞)、太ももやふくらはぎの静脈が膨らんだり、蛇行したりして瘤状に目立つようになります。目に見える形での瘤がなくても、ふくらはぎがだるくなったり、重痛くなったり、むくみが出たりします。こむらがえりを起こしやすくなることもあり、この症状は就寝中や明け方に多く起こります。病状が進行すると、色素沈着やかゆみ、うっ滞性皮膚炎という炎症を起こしたり、潰瘍ができたりします。

原因

遺伝、妊娠や出産、長時間の立ち仕事、肥満などが原因として挙げられます。また、足の血液を心臓に返すにはふくらはぎの筋肉の力が必要であることから、筋肉量の少ない女性や高齢者は比較的起こりやすいと言われたいます。 長時間立ち続けることが多い立ち仕事の人は足の静脈への負担が大きく、調理師や理容師・美容師、教師などの仕事の方は要注意です。

治療法
高周波焼灼

       高周波焼灼カテーテル

 下肢静脈瘤の治療は主に理学療法、硬化療法、血管内治療、ストリッピング手術の4種類に分けられます。 立ち仕事の多い方は、弾性ストッキングを着用することによって、静脈瘤を予防したり症状が悪化することを抑えることができます。  硬化療法は静脈瘤に硬化剤を直接注入し閉塞させる治療です。主要な表在静脈である伏在静脈に逆流がない軽い下肢静脈瘤に行われます。 一般的に手術が必要になるのは伏在静脈に逆流がある伏在型静脈瘤になります。現在ではレーザーや高周波による血管内治療が主流になっています。当院も6月から実施施設に認定され、この治療が可能になりました。 体への負担が少ない低侵襲治療で、最小限の傷で静脈瘤の手術が可能です。通常、日帰りか1泊入院で行います。ただし、伏在静脈の拡張や屈曲が高度な場合は、ストリッピング手術が必要になることがあります。 現在、静脈瘤の血管内治療は日本全国で幅広く行われるようになりました。一方で不必要な手術や不適切な治療が問題となっているケースもあるようです。足の症状の全てが下肢静脈瘤のせいとは限らず、循環器や整形外科的疾患の可能性もあります。当院では他の疾患の除外検査や、理学療法の指導も行っており、本当に必要な患者さんにのみ手術をお勧めします。静脈瘤の症状や見た目でお悩みの方はまずはお気軽にご相談ください。


循環器内科 弘瀬伸行