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頭部外傷

2015/11/06 7階多目的ホール 第58回脳と神経の勉強会

第58回脳と神経の勉強会のようす

頭部外傷とは

頭部外傷とは、頭に外力が加わったために生じる損傷のこと。 外力の強さによって、損傷が皮膚であれば傷やたんこぶ、頭蓋骨なら骨折、硬膜なら内外の出血、脳の損傷にまで及びます。 出血の場合は部位により、頭蓋内血腫、硬膜外血腫、硬膜下血腫、くも膜下出血に区別されます。

頭部の構造と外傷の種類

頭部の構造と外傷の種類

頭部外傷後の危険なサイン

頭部外傷後の危険なサイン

頭部外傷後の危険なサイン

出血により脳が圧迫されると、さまざまな症状が出現します。 特に外傷後6時間は、急激に状態が悪くなる可能性があるため、注意が必要です。

注意すべき危険なサインは、頭痛が強くなる、何度も繰り返し嘔吐する、 意識障害がひどくなる、片側の手足の麻痺が出現する、立てない、など。 出血が大きくなっている危険な状態です。 これらのサインがみられたら、とにかく早く受診してください。 1日経ってから受診してもあまり意味がありません。 6時間以内に適切な治療を開始することが重要です。

外傷後2週間から3ヶ月の期間に起こる慢性硬膜下血腫もあります。 少し手足が動きにくい、しびれる、ボーッとする、転びやすくなった、何となくいつもと違うなど、 気づきにくい程度の症状であることが多いのですが、かなり出血が大きくならないと命に影響するものではありません。


脳神経外科 古庵 葉子

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