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「シックデイの対応方法」 「運動に伴うカロリー消費」

2015/10/28 7階多目的ホール 第43回糖尿病勉強会


シックデイの対応方法

看護師 大野 みどり


糖尿病の方が風邪をひいて、せっかくコントロールできていた血糖値が乱れた経験をされたことはないですか? 病気になると体はストレスを感じ、異常事態に対処しようとホルモンを分泌します。 このホルモンは、血糖を上昇させ、血糖を下げるインスリンの分泌や働きを抑制します。 そのため、普段どおりの方法では血糖コントロールが難しくなってしまうのです。

風邪をひいたり体調を崩している日のことを「シックデイ」と言います。 糖尿病の方は健康な方よりさらに安静や水分補給、病状に注意が必要です。 嘔吐や激しい下痢が半日以上続く、高血糖が1日以上持続する、高熱が2日以上持続するなどの症状があれば、 ためらわず主治医に相談してください。

シックデイルールの4カ条
シックデイルール
1.温かくして安静にする

どんな病気のときでも、まずはこの基本対応を。悪化防止・早期回復などが期待できます。

2.食事や水分、電解質をとる

ふだんより食欲が落ちるため、食事や水分の摂取量が少なくなりがち。 食べたいものや炭水化物を主体とした消化のよいもの、水分をとりましょう。

3.早めに医療機関に連絡

「そのうち治るだろう」「朝になったら連絡しよう」と放置すると、悪化させてしまうことも。 体調が悪くなったときの対策「シックデイルール」を予め主治医と決め、早めに連絡・受診しましょう。

4.病状をこまめにチェックする

体調が悪いときは、血糖値、体温、体重などをいつもよりこまめにチェックして、変化に注意しましょう。 明らかな異常や心配に感じるときは遠慮しないで主治医に連絡しましょう。


運動に伴うカロリー消費

理学療法士 神原 尚平


室内でできる体操

室内でできる体操を体験。

カロリー摂取を抑えるなら、間食はしない方がいいのですが、どうしても食べたいときもあります。 朝昼夕3食の量を調整して1日の必要カロリー内で摂取するか、摂りすぎたカロリーは消費しましょう。

運動療法にはカロリーを消費して体重を減らす効果があります。 最も効果的な運動は、ウォーキング・ジョギング・水泳・体操などの有酸素運動。 中でも、負荷が軽くすぐ始められるウォーキングはおすすめです。 食後1〜2時間に、週3〜5回、長期間続けましょう。

例えば、体重50kgの人がせんべい1枚分のカロリーを消費するには、27分間の散歩が必要。 食べるのは一瞬ですが、消費には時間がかかります。 食べすぎには注意が必要ですね。

食品のカロリー量の例とウォーキングで消費する所要時間

食品のカロリー量の例とウォーキングで消費する所要時間
牛乳は200ml、その他は1枚・1本・1個・1切れ分で計算


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