トップ > 病気の知識 >  過去の勉強会一覧 > 認知症とパーキンソン病関連疾患

認知症とパーキンソン病関連疾患

2014/11/07 7階多目的ホール 第46回脳と神経の勉強会

第46回脳と神経の勉強会のようす

認知症とパーキンソン病の関連性

“認知症”には、アルツハイマー型、レビー小体型などの分類があります。

レビー小体型認知症は、脳内にレビー小体という物質がたまることで発症する認知症で、 アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症として国際的に認識されています。 レビー小体はパーキンソン病の多くの患者さんの脳内にもみられ、 さらにアルツハイマー型認知症の方の約半数にみられる物質です。 パーキンソン病患者さんのうち認知症状のある方は、全体の20〜30%にものぼります。

パーキンソン病、レビー小体型認知症、アルツハイマー型認知症は、 その発症原因となる物質の関係性や症状の類似性などから、その関連が考えられ研究されています。 それぞれ移行するという考え方もあれば、偶然よく似た病態として存在するという考え方もあります。 最終的な結論はまだ出ていませんが、私自身はオーバーラップしていて関連はあると考えています。

パーキンソン病、レビー小体型認知症、アルツハイマー型認知症

注意深い診断が必要です

発症からの期間が長くなれば、さまざまな症状が出現し、治療の本質が見えにくくなります。 心理症状に対する治療として向精神薬を使用することは、パーキンソン症状を増悪させることも多く、注意を要します。 正しく見極め、正しい治療を選択する必要があります。

脳神経外科・もの忘れ外来担当医 楠木 司

▲ ページの先頭へ