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パーキンソン病と認知症の関係

2020/01/17 7階多目的ホール 第108回脳と神経の勉強会

第108回脳と神経の勉強会のようす

 パーキンソン病の人はそうでない人と比較して4〜6倍認知症になりやすいと言われています。特に動作がスローで、何もせず家にこもりがちな方が認知症の合併率が高いとされています。パーキンソン病に関連した認知症には、レビー小体型認知症とパーキンソン病に伴う認知症があり、現在の診断基準として、パーキンソン病の症状が発現して認知症の発症が1年以内なら、レビー小体型認知症とされています。認知症の症状が強く、症状に波があるのが特徴で幻覚も強くみられます。一方、認知症の発症が1年以上なら、パーキンソン病に伴う認知症とされていて、パーキンソン病の運動症状が強く現れるのが特徴です。

<認知症の対策>
 認知症の明確な治療法はありませんが、薬で幻覚の症状を減らしながら、運動機能の低下を防ぐよう調整を行います。生活面では、明るく落ち着いた環境が望ましく、見当識を保つために、大きな時計やカレンダーを目につきやすい場所に掛けるなど、工夫が必要です。物の配置や1日のスケジュールを定型化することも有効です。夜間に良眠がとれるよう、日中はリハビリ、デイサービスに出かけ体を動かし、周囲や家族とのコミュニケーションもとりながら、メリハリある生活を心がけましょう。


パーキンソン病と認知症の関係



特殊な認知症



脳神経外科・脳神経センター長 清家 真人

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