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「糖尿病を知ろう。」

2019/06/26 7階多目的ホール 第60回糖尿病勉強会

ドクター

「糖尿病と腎障害」

糖尿病性腎症とは

 糖尿病性腎症は細い血管に起こる三大合併症のひとつで、血糖コントロールの悪い状態が長期に続くと起こる合併症です。10年20年と放置すると蛋白尿が出現し、次第に末期腎不全へと移行します。人工透析や腎移植に至るケースも少なくありません。

 糖尿病性腎症は初期(表・第2期まで)に厳格な血糖値や血圧コントロールを行うと、正常な状態に戻ると言われています。さらに生活習慣を見直すことで、より改善が期待されます。食事面では、減塩、野菜中心にすること。また減量や30分以上の運動、お酒を控え、禁煙を心がけることなどが大切です。またご自身の体の状態を把握しておくことも重要です。ご自身の検査の結果を確認し、目標値と比較してみましょう。


表




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泌尿器科部長・透析部長 近澤成和


「動脈硬化の検査
〜エコーで血管を見てみませんか?〜」

エコー検査

 

 動脈硬化とは、プラークと呼ばれるコレステロールなどの脂肪や細胞がたまって、血管の壁が厚くなり、血流が悪くなったり、詰まったりすること。血管の壁が硬くなってしなやかさが失われ、もろく壊れやすい状態になります。放っておくと、重大な血管の病気を引き起こす恐れがあります。頭の血管が詰まると、脳梗塞に、心臓の血管が詰まると、狭心症や心筋梗塞、足の血管が詰まると、閉塞性動脈硬化症、さらには壊疽になる危険性もあります(上図)。糖尿病がある場合は、より進行しやすいと言われています。


エコー、プラークとは


定期的な検査を

 動脈硬化はかなり進行しないと症状が出ません。頸動脈エコー検査は動脈硬化の状態が分かり、脳梗塞の原因となりそうなプラークの確認もできます。重大な疾患を引き起こす前にご自身の状態を調べておくことは大切です。ぜひ定期的な検査を受けてみませんか。



臨床検査技師 上田 美和子


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