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もの忘れ外来の実際

2019/06/07 7階多目的ホール 第101回脳と神経の勉強会

第101回脳と神経の勉強会のようす

 認知症のもの忘れは、新しい記憶を古い記憶に積み重ねていくことができなくなり、自覚がないことが多いです。問診ではご本人と日常会話に近い形で話をし、内容や表情、態度から現在の状態を診ていきます。またご家族からは話の取り繕いはないか、生活能力や金銭管理の有無、ご家族の関わり方などを確認します。一方検査ではMRIでアルツハイマーなどの疾患の鑑別を行い、高次脳機能検査(MMSE)では時間や場所の感覚、理解・判断力の低下、日常生活の動作能力を得点式で調べます。脳血流検査や血液検査なども含め、問診と検査で認知症によるもの忘れかどうか総合的に判断していきます。

 認知症は進行性です。家族が理解し、協力することも重要です。一人で抱え込まず、生活を把握しているご家族と一緒に早めの受診をお勧めします。



アルツハイマー型認知症の症状


脳神経外科・もの忘れ外来担当医 楠木 司

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