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大切な足にできること 〜あなたの足をみて触れてみませんか〜 

2018/06/27 7階多目的ホール 第58回糖尿病勉強会

足をみてみよう

「糖尿病と足病変」

内科 西岡 真理子

糖尿病の方は足のトラブルが多いと言われています。糖尿病の方に起こる足のトラブルをまとめて糖尿病の足病変と言います。 これは糖尿病の合併症の一つで、近年は増加傾向にあると言われています。

糖尿病になり血糖値が高い状態で放置しますと神経障害が現れ、足がしびれたり、痛みがでたり、それとは逆に、 足の感覚が鈍くなるといったことも起こります。 足に傷ができても気づきにくくなり放置してしまいます。また乾燥しやすくなって、ひび割れにつながったり、合併症の一つ、 動脈硬化が起きますと、足の方へ行く血流が悪くなり小さなケガをしても治りにくくなります。また抵抗力が低下し、 細菌感染を起こしやすくなって化膿したり、水虫も起こりやすくなります。さらに視力にも影響を与える網膜症や白内障が起こると、 足の傷や変化も見えづらく、爪を切るときに誤って身を切ってしまったり、深爪になりそこから巻き爪になったりということも起こってきます。 これらの足病変も放っておくと足に潰瘍ができたり、壊疽(体組織の腐敗)により足を切断しなければならなくなるケースもあります。

禁煙マーク

最悪のケースにならないためにも、早期発見が大切です。毎日の足のケアを行い、気になる変化は放置せずすぐに受診しましょう。 タバコも足病変にはよくありませんので、禁煙を心がけていただきたいです。

内科 西岡 真理子 


「足の観察」

足病変を重症化させないために、足の観察や血糖コントロールが重要になってきます。1日1回明るい場所で自分の足を観察しましょう。足が見にくい場合は鏡を使ったり、指の根元を上下で押さえると指が開き確認しやすくなります。いつまでも自分の足で歩き続けるために日頃からチェックをお願いします。

また診察時には神経障害の検査(アキレス腱反射・タッチテスト・振動覚検査・足背動脈・後脛骨動脈)も行うことができます。気になる症状がある場合は遠慮なくご相談ください。

チェック・足を守るために

看護師 松下 峰子 


「靴と歩き方」

有酸素運動は糖尿病に効果的 糖尿病の方にとって運動は大切です。特にウォーキングのような有酸素運動はブドウ糖がすぐに消費され血糖値が下がり、続けることによってインスリンが効きやすい体質になります。体重減少、血圧低下、筋力や心肺機能の向上が見込まれ、血糖値も上昇しにくくなります。

とは言えせっかくの運動で足を傷つけてしまっては意味がありません。自分の足にあった靴を選び、足のチェックを行った上で、無理なく続けられる目標を立て適度な運動を心がけましょう。

靴・歩き方

リハビリテーション部 理学療法士 菅 良太


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