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認知症高齢者と車の運転

2018/05/11 7階多目的ホール 第88回脳と神経の勉強会

第88回脳と神経の勉強会のようす
第88回脳と神経の勉強会のようす

高齢ドライバーの認知症対策強化

近年、認知症や認知症の疑いのある高齢者が引き起こす事故が多くなっています。 これに対処するため、2017年に道路交通法が改定され、 75歳以上の高齢者は運転免許更新時に認知機能検査を受けることが義務づけられました。

検査によって、@認知症の恐れあり、A認知機能低下の恐れあり、 B認知機能低下の恐れなしの3段階で判定され、@やAと判定された場合には、 医師の診断や適性検査を受けなければならないなど認知症対策が強化されました。

認知症状が及ぼす運転上の危険

認知症では、物・人と自分との位置関係を把握する能力、判断力、注意力などが低下してきます。 これらはすべて車を安全に運転するのに必要な能力で、低下は危険や事故につながります。

認知症の方の生活や対応の重要なポイントは、楽しく過ごす、プライドを傷つけないことなどです。 ドライブが楽しみである方にとって、運転の制限は苦痛を伴うでしょう。 「今まで無事故だから大丈夫」といったプライドは、安全のためには捨てる覚悟も必要かもしれません。

認知症の方の生活や対応の重要なポイントは、楽しく過ごす、プライドを傷つけないことなどです。 ドライブが楽しみである方にとって、運転の制限は苦痛を伴うでしょう。 「今まで無事故だから大丈夫」といったプライドは、安全のためには捨てる覚悟も必要かもしれません。


認知症状が及ぼす自動車運転上の危険

脳神経外科・もの忘れ外来担当医 楠木 司

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