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パーキンソン病と音楽療法

2018/04/06 7階多目的ホール 第87回脳と神経の勉強会

音楽療法とは

音楽は運動や発語とは働く神経経路が異なり、直接的に脳に働きかけます。 音や音楽を使うことで運動の効果を増強することができます。

音楽療法は、音楽という道具を使って運動・練習し、 心身の機能の維持・向上を図ることを目的に行います。 聞く・見るなどの受動的音楽療法と演奏・歌う・体を動かすといった能動的音楽療法があり、 音楽療法士が目的を設定し、どちらを実施するかを決めています。

パーキンソン病の音楽療法

第87回脳と神経の勉強会のようす

会では、音楽に合わせて手を曲げ伸ばしした
り足踏みしたり、息つぎに注意しながら歌っ
たり。音楽療法を楽しく体験していただきま
した。

パーキンソン病の方にみられる、すくみなどの歩行・構音障害の改善に効果があり、 実施が強く推奨されています。また、 姿勢不安定などの運動症状の改善のためにも行うことが勧められています。

リズムや音楽に合わせることで、きっかけやタイミング、スピードなどが意識でき、 歩行などの動作をスムーズにすることができます。 単なるリズムよりも知っている音楽や歌の方がスピードや曲の終わりが分かるため合わせやすく、 動きやすくなります。また、音楽に合わせてゆっくり大きく動くことで筋力が維持でき、 姿勢保持やバランス向上につながります。集団での音楽療法により安心感や意欲の向上、 新しいコミュニティの形成が期待できます。楽しみながら、機能維持・向上をめざしましょう。

パーキンソン病の音楽療法の例とその効果

リハビリテーション部 音楽療法士 森本 加奈

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