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寒い季節の脳卒中 〜これからの季節に気をつけたいこと

2016/11/04 7階多目的ホール 第70回脳と神経の勉強会

第70回脳と神経の勉強会のようす

寒い季節に増える脳卒中

10〜3月頃は脳出血、くも膜下出血、心原性脳塞栓症の発症数が増えます。

脳出血とくも膜下出血の原因は、高血圧です。 冷たい空気に触れると、交感神経が刺激され血管が収縮するため血圧が上がります。 冬に脳・心血管系疾患の発症数が増えるのはこのためです。

心原性脳塞栓症の原因は、不整脈です。 不整脈発作も、気温が低く血圧が高くなる冬に多くなります。

血圧管理で脳卒中を予防しよう

まずは血圧を正しく測定し、自身の血圧の特徴を知りましょう。 毎日決まった時間に、座って1〜2分待って、落ち着いてから測定し、記録をとります。

血圧は、冷たい空気に触れると上がり極端な温度差で急激に変動します。 部屋ごとの温度差をできるだけ少なくしましょう。 特に脱衣室と浴室、浴室内と湯の温度には注意。 暖房器具や入室前にシャワーを2〜3分出しっぱなしにするなどして温めましょう。 また、お湯の温度が高いほど血圧は上昇します。 40℃以下に設定しましょう。 水圧で心臓に負担をかけないよう、半身浴がおすすめです。 入浴中は汗をかくため血液の粘度が高くなります。 長湯の方は特に、水分補給を心がけてください。

外出時には体温が奪われないよう、マフラーなどでしっかり防寒しましょう。


血圧の急激な上昇を抑えましょう     血圧の急激な上昇を抑えましょう

脳神経外科 古庵 葉子

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