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認知症のリハビリテーション〜家庭でできる回想法〜

2016/04/08 7階多目的ホール 第63回脳と神経の勉強会

認知症のリハビリ 〜回想法

認知症の症状には、記憶障害や遂行機能障害など誰にでも現れる「中核症状」と、 暴言・徘徊・幻覚・睡眠障害など症状に個人差がある「周辺症状」があります。 周辺症状は、中核症状を原因として、ご本人の性格や周辺環境などに影響を受け、出現・悪化します。 介護をされるご家族や周囲の方が困っているのは、中核症状よりも周辺症状であることが多いようです。

認知症のリハビリには、作業療法(手芸、レクリエーションなど)、音楽療法(歌唱、演奏など)、 芸術療法(絵画など)、アニマルセラピー、回想法などがあります。

回想法は、過去の思い出を語ったり出来事や人生を振り返ることで、記憶を刺激して感情の安定を図る手法。 集団、個人で行うことができます。 手軽にでき家族の関わりも増えるため、ご家庭でのリハビリとしておすすめです。

回想法の例
回想法の例

回想法をすすめる上でのポイント

家族は歴史を共有しており、共感できる、素直な気持ちが表せるなどのメリットがある半面、 知っているがゆえに間違いを正す、したくない話を進めてしまうなどのデメリットが出やすくなります。 話に共感し、間違いを否定しないよう心がけましょう。

回想法を行ったときの様子や変化を記録して変化をみるとよいでしょう。


リハビリテーション部・作業療法士 中山 由佳

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