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認知症って何だ?

2014/03/07 7階多目的ホール 第38回脳と神経の勉強会

第38回脳と神経の勉強会のようす

認知症って何だ?

認知症は、いったんは正常に発達した知能がさまざまな原因で持続的に低下した状態で、 中核症状(記憶障害・見当識障害・判断力低下)を伴います。

指摘されれば思い出したり新しいことが覚えられないのは、「ど忘れ」や加齢によるもので病気ではありません。 認知症の場合は、指摘されても思い出せず、忘れていることすら忘れています。

認知症は治る?

医薬品と健康食品

アルツハイマー型認知症の症状と経過
MMSE:Mini Mental State Examination。
認知症の判定検査。

一言に認知症といっても、神経細胞が進行性に脱落していくアルツハイマー型認知症、 脳の血流の循環不良により記憶力・理解力が低下する脳血管性認知症など、その種類はさまざま。 治る可能性のあるものもあります。 また、治ることは望めなくても、進行のスピードを遅らせることは可能です。 早期治療開始でよりよい時間をより長く過ごすことができるのです。認知症を疑う場合は、早めに受診しましょう。

治療も大切ですが、それ以上にご家族が病気を理解し、患者さんが過ごしやすい環境を整えることが大切です。


認知症は予防できる?

残念ながら、完全に予防することはできません。 しかし、脳梗塞など原因となる病気の予防は可能です。 生活習慣の改善は有効な予防策の一つ。 食べ過ぎや飲み過ぎは、細胞を傷つけ死滅させる毒素を生み出します。 食事やアルコールは適量を心がけましょう。

単調な生活は脳の老化を速めます。 脳に刺激のある生活を心がけましょう。 散歩や旅行、食事、テレビなどいろいろなことに興味をもち、見て触って感じて楽しむこと。 また、一人よりも二人の方が、記憶は残りやすいもの。 ご家族やお友達と楽しくいきいきとした日々を送り、心も体も元気に保ちましょう。

脳神経外科  楠木司

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