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「HbA1cが季節により変動するってホント?」「糖尿病の食事管理 おやつの楽しみ方」

2013/12/25 7階多目的ホール 第32回糖尿病勉強会


HbA1cが季節により変動するってホント?

臨床検査技師 岡本真由子


基礎代謝や運動量の変化、食事内容の違いが季節変動の要因に。
HbA1c(NGSP)の月別変動の比較

HbA1c(NGSP)の月別変動の比較

当院2012年の検査データによれば、 HbA1c(糖尿病の診断や経過を評価するのによい指標)の値が最も高いのは4月、最も低いのは9月、変動差は0.27%。 この傾向は一般的な疫学データ(それぞれ3月、9月、0.2%)ともほぼ一致しており、 値が季節によって変動することは明らかです。

これは、HbA1cが1〜2ヶ月前の平均血糖値を反映するため。 血糖値は生活環境に影響を受けます。 1・2月は冬場の運動不足や基礎代謝の低下、たび重なる行事での暴飲暴食により血糖値が高く、 7・8月は夏場の食欲不振や基礎代謝の増加により血糖値が低くなりがち。 この血糖値が、1〜2ヶ月後のHbA1cの値に反映されるのです。

また、近年、HbA1cの値は低く、季節変動差も縮小傾向にあります。 これは、インクレチン関連薬など新薬の効果、患者さんの治療に対する意識の向上などが要因になっていると考えられます。

バランスのよい規則正しい食事、有酸素運動(散歩やジョギング・水泳など)の継続、処方薬の正しい服用を心がけ、 HbA1cの季節変動を最小限に抑えましょう。


糖尿病の食事管理 おやつの楽しみ方

栄養管理士 吉良淑子


おやつ選びのポイントは、炭水化物量。

おやつは生きるために絶対必要なものではありませんが、好きな方にとっては安らぎを与えてくれるもの。血糖コントロールができている方であれば、おやつを食べていただくことは可能です。ただし、食べるものを選ぶときのポイントは知っておかなければなりません。

シュークリームと大福のエネルギー量・炭水化物量の比較
炭水化物量に注意して

例えばシュークリームと大福餅ではエネルギー量はあまり違いませんが、大福餅の炭水化物量はシュークリームの倍以上。 血糖値の上下には、炭水化物量が大きく影響します。

甘さは血糖値に強く影響しない

「餅や煎餅など、甘くないものは食べてよい」と考える方がいらっしゃいます。 甘いものは、カロリーが高く体重増加につながるため控える必要はありますが、甘さは血糖値にあまり関係しません。 餅や煎餅は、炭水化物量が多いため注意を。

あまり神経質になりすぎず、おやつを食べたときは他の食事で炭水化物を減らすなどの工夫で、食事制限のストレスをできるだけ少なくされるとよいでしょう。

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