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「呼吸方法と運動療法」「インクレチン関連薬の可能性」

2012/10/24 7階多目的ホール 第25回糖尿病勉強会

第25回糖尿病勉強会のようす

日本の糖尿病患者は1060万人を超え世界のワースト6位です。 そして2011年の厚生労働省発表では年間1万4000人の方が糖尿病で亡くなられています。

糖尿病自体の痛みはありません。 高血糖が長期にわたると血管が徐々に破壊されていき、いろいろな臓器に重大な傷害が発生します。 糖尿病の恐ろしさは、重症化するまで自覚症状がなく、 気づいた時には網膜症、腎症、神経障害といった合併症が進行していることです。

糖尿病治療は薬物療法、運動療法、食事療法などを用いて合併症の発症を防止することが主な目的です。

呼吸方法と運動療法

理学療法士  安田翔

運動は血糖値を下げ、インスリンの作用を改善する効果があります。 まず体重の5%の減量を目標にしましょう。 血糖が最も高くなる食後1〜2時間が運動する最適の時間帯です。 ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動だけでなく、室内でできる軽い運動も効果があります。 ポイントはその人その人にあった無理のない運動を続けることです。

呼吸は無意識の中で行われる運動の一つ。 強く長い呼吸を繰り返す“ロングブレスダイエット”は代謝をアップさせてシェイプアップやダイエットとなります。

室内でできる運動
室内でできる運動
  • 左右交互にももを上げる
  • 左右交互に膝を伸ばす
  • かかとを上げる
  • つま先を上げる
  • バンザイ
  • 両手を組み背伸び
  • 肩をすくめる

インクレチン関連薬の可能性

薬剤部  松本皓平・山崎清貴

これまでとは違ったタイプの薬剤です。

腸管から分泌されるホルモン“インクレチン”は血糖値を下げる役割のホルモン“インスリン”の分泌を促進します。この薬剤は、インクレチンの働きの邪魔をする酵素をブロックすることにより結果的にインスリンの働きを助けます。

またインクレチンと同じ役割をし、血糖値が高い時だけインスリンの分泌を促す別タイプの薬剤もあります。これは膵臓に負担が少なく膵臓にやさしい薬です。

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