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リハビリテーション部

理学療法

ウォーキングの豆知識
ウォーキングは 足に合った靴で
ウォーキングは 足に合った靴で

つま先に1cmくらい余裕のあるサイズで、
当たる箇所がない程度にぴったり合う幅
のものを、必ず左右をきちんと履いて実際
に歩いてみて選びましょう。旅行などで長
く歩く場合は特に、ひも靴など足の甲で固
定できるものを選びましょう。

歩くときの注意として、「背筋を伸ばして、あごを引き30cmほど前を見る、少し大股でかかとから着くように歩く」 などと言われますが、私はあまり意識していません。 仕事帰り、自転車を押して久万川の堤防を歩くと、多くのウォーカーとすれ違いますが、 個々のスタイルでリラックスして歩かれている方がほとんど。 それでよいと思います。

ただし、足に合った靴を履くことだけは注意してください。 足への衝撃はかかとが地面に着く時と親指の付け根が地面から離れる時が最大で、体重よりも大きな力となります。 足に合った靴は、衝撃を和らげてくれます。

ゆっくり時間をかけて歩きましょう
ゆっくり時間をかけて歩きましょう

ゆっくりと時間をかけて歩き、
気長に続けましょう。

筋肉を動かす主なエネルギーは、糖質と脂質です。 全力歩きでは糖質が、ぶらぶら歩きでは脂質が多くエネルギーとして使われます。 また、歩き始めは糖質がエネルギーとして使われますが、 20分を過ぎる頃から脂質の方がエネルギーとして多く使われるようになります。

時間にゆとりがあるときは、経済的な歩きを30分以上行えば脂肪の燃焼を図ることができるというわけです。 ただし、脂肪1gは9kcalのエネルギーがありますから、単純に計算すれば脂肪を1kg減らすためには、 1日1時間歩いたとしても47日間かかることになります。 早急な効果を期待せず、気長に続けることが大切です。

速足歩きで 効率よく脂肪燃焼
速足歩きで 効率よく脂肪燃焼?

歩行者用信号機の青色の点灯時間は、時速3.6km、すなわち1秒で1m歩く速さを基準に設定されています。 この速度で消費されるエネルギーは1分間3.2kcalで、最も経済的な速度とされています。 しかし、ダイエットなどでエネルギーをたくさん消費したい場合は、 歩く速さを速くするか、歩く時間を長くする必要があります。 速く歩くには、歩幅を大きくすると同時に足を振り出す速度を速くしなければなりません。

歩幅は一般的に身長−100cm、最大1m程が限界と言われています。 歩幅が大きくなれば、骨盤の回旋や重心の上下移動が大きくなり活動する筋肉も多くなることから エネルギー消費量は大きくなります。 時速6kmあたりから急激に大きくなり、1分間で6.5kcal。 時速7.2 kmでは時速10kmのジョギングのエネルギー消費より多い9.8kcalとなります。

速足で歩くことで素早い動きを行う筋肉を鍛える効果も期待できます。

大切なのは継続して歩くこと
大切なのは継続して歩くこと

抵抗のない距離を、
続けて歩くことが大切です。

坂本龍馬の時代は1日に40km歩けると一人前と言われていたようですが、 車の所持率向上や公共交通機関の発達で、現代では歩くことが少なくなってきました。 しかし、歩くことは人間の最も大切な移動手段であり、 病気やケガで歩くことができなくなった患者さんのリハビリにおいて、 歩く力を取り戻すことは大きな目標の1つになっています。 また、運動機能や心肺機能の向上、認知症の予防など歩くことの効果も数多く報告されています。

「抵抗なく歩ける距離」は、年齢、天候、景色などの条件で変わりますが、 日本人の場合、300m程と言われています。 バス停の間隔はこの距離を目安にしているところもあるようです。

一番大切なのは、継続すること。 最初からハードルを高くせず、抵抗なく歩ける距離から始めて、徐々に伸ばすことをおすすめします。